ドミドミ日記

アクセスカウンタ

zoom RSS 【Fire】

<<   作成日時 : 2007/11/23 20:31   >>

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 0

【Fire】

監督:Deepa Mehta
出演:Shabana Azmir (Radha)、Nandita Das(Sita)、Kulbhushan Kharbanda(Ashok)、Kushal Rekhi(Biji)、Javed Jaffrey(Jatin)、Ranjit Chowdhry
音楽:A.R.Rahman
ヒンディー語/英語



[あらすじ]

ラダはアショクと結婚して十数年、デリー市内で簡易食堂兼雑貨屋を営んでいる。彼女に子供が出来ない体だとわかってからは、二人は夫婦ではあるが、兄妹のような関係を続けてきた。
アショクの弟ジャティンが結婚し、ラダたちのところに新妻シータが同居することになった。ジャティンにはしかし中国人の愛人が居て、外泊することが多かった。
ラダの夫アショクも、あるグルの信者でそちらへほとんど日参する状態。
そうやって留守がちな亭主達が家に居ないうちに、ラダとシータは密やかに優しく親しさを増し愛情へと育て、男たちを捨て家を出て、自分たちの新しい生活と人生を始める決心をするのであった。

**********************************

カナダ在住の女流インド人監督ディーパ メータの、自然要素三部作の第一作(第二作【Earth】、第三作【Water】)
この三作、どれもとても質の高い映画なのだが、その中では第一作のこの【Fire】が、台詞回しや画面運びなどが最も緻密に計算されて製作され、監督の思い入れも最も強いように感じる。

描かれているのは、現代デリーで一家で店を切り盛りする、普通の庶民の普通の家庭生活である。

ラダの夫アショク。妻に子供が出来ないことがわかっても離婚せず、ラダを粗末に扱ったりするわけでもない。一見寛大で良い夫のように見えるが、二人の間にはもう長い間夫婦の営みは無い。結局は、子供が出来ないからと離婚する勇気も無く、かといってラダを一人の女性として、妻として積極的に愛しようともしない。自分の子供が望めない落胆を、必死にグルの元へ通って解消しようとするだけである。

シータの夫ジャティン、中国人の彼女がいて誰もその結婚は反対してなかったが、彼女が結婚をしたがらない。かといっていつまでも結婚しないというのも社会的に差しさわりがあるし、まして兄アショクには子供が出来ないから、子孫繁栄がジャティンにかかっているため、シータとの結婚を承諾したが、中国人の彼女とは切れず通い続けている。

夫に従順、物静かで古風なラダ。
一見同じようにで古風に見せてるが、一人になると夫のズボンをはき流行りの音楽で踊ったりと、実は現代っ子なシータ。
自分の愛に気づいたとき、まず行動を起こすのはその現代風なシータである。しかしラダもいつまでも躊躇はしない。シータによって、自分が今まで如何に愛に、心に飢えていたかに気づくと、乾いた砂に水がしみこむようにシータを受け入れていくのである。そして最終的に女性達は例えそれが如何に難しくとも、自分たちの心に忠実に、自分達にとってより良い人生を歩もうとすべく決断し、行動するのである。
反面ここの男性達は決して自分のために戦うことはせず、せこい方法で自分をごまかそうとするだけである。ここの男性達が、いい意味でも悪い意味でも人間的であろうとすればするほど、彼らが古い社会、慣習によって去勢されているのが浮き彫りされていく。
内を大切にするがために豊穣としてくる者と、外を大切にするがために痩せていく者が描かれているとでも言えるであろうか。

A.R. ラフマンの音楽もとてもすばらしいのだが、面白いのは、映画【Bombay】のテーマがここでも主題として使用されていること。これはこの二つの映画について考えるに当たり、なかなかのキーワードになるのでは。

ラフマン、とにかく多産で使いまわしももちろん多いらしいが、この【Fire】の場合は決してただの使い回しではないと思う。【Bombay】1995年作、【Fire】1996年作で、この二つの映画のための音楽依頼がいつの時点でラフマンに行ったかはわからないし、ディーパ メータが【Fire】のために特に【Bombay】のテーマをリクエストしたとかも考えられるかもしれないが、いずれにせよ、この音楽が物語るように、この二つの映画の間には大きく共通するものが見られると思う。どちらも内なる人間性の大切さを歌い、そして心の中で小さく点った火が大きく燃え盛る炎となった時、外へ噴出すのである。

テーマ

注目テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
本 文
【Fire】 ドミドミ日記/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる